【2020 J2第24節】徳島ヴォルティスvsFC琉球

サッカー
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今季、まだ徳島のゲームを見ていなかったこともあり、首位徳島と琉球のゲームを観戦。

じわじわと順位を上げて前々節ついに首位に立った徳島。北九州、福岡、長崎とピッタリ後ろに控えていることもあり、しっかりホームで勝利しておきたい一戦です。

対する琉球は連敗中且つエースの阿部選手の怪我という苦しいチーム状態、首位をアウェイで叩いて上昇気流に乗りたいところです。

2020年10月3日
徳島ヴォルティス 1-1 FC琉球
38分:風間宏矢
59分:垣田裕暉

徳島vs琉球 ゲーム展開

前半はアウェイ琉球が攻め込む展開となりました。
徳島が引いて守るような展開となり、琉球が一方的に攻め込むと、39分に左サイドを突破しグラウンダーのクロスを風間宏矢選手が押し込みました。琉球が勢いのまま先制に成功します。

後半開始から3人を交代した徳島が逆襲に転じると、琉球は攻撃に出ることができないほど押し込まれます。
59分、徳島は右サイドに展開したボールを岸本選手がクロスを入れ最後は垣田選手がヘッドで押し込み同点。
その後も徳島は逆転ゴールを目指して攻め込みますが、両チームにゴールは生まれず。
ゲームは1-1のドローとなりました。

徳島ヴォルティス

徳島スターティングメンバー

首位徳島は4-4-2のシステム。しかし、かなり流動的で中盤から前の選手のポジションはきちんと捉えることができませんでした。

前半、狙いだったのかかなり守備的に低くブロックを敷いた徳島。上のフォーメーション図から、清武選手が左サイドバックに入りジエゴ選手が少し中にポジションニングする5バックで守っていました。残りの中盤3人はそのまま左よりにポジションを取ったため、右サイドバックの岸本選手の前ががら空きという変則的な陣形となりました。
岸本選手は攻めに守りに運動量豊富に動き回ることとなりました。

左サイドバックに入った清武選手ですが、攻撃時にはいつの間にかセンターフォワードの位置にいたり、かなり流動的なサッカーを展開した徳島、捕まえにくかったのではないかと思います。

ただ、前半は重心が後ろになっていたこともあり、琉球の攻撃に晒されることになり、39分には耐えきれずに失点。それ以外にもディフェンスラインの裏を取られる危ないシーンがかなりありました。
少し驚いたのは、センターバックの福岡選手が琉球の選手のプレッシャーを受けてボールロストしたシーンです。普通ならもうゴールキーパーと1対1で決定的な場面となるシーンですが、ゴールキーパーの上福元選手があり得ないくらい高い位置を取っており、スイーパーとしてルーズボールを回収、事なきを得ました。このシーンを含め、上福元選手のポジショニングの良さが光っていました。

後半開始から3人を投入。その中の2人、西谷和希選手渡井理己選手が流れを変えました。
前半とは変わってしっかりと4-4-2のシステムで戦うようになり、中盤の4枚の両サイドにその2人が入りました。しかし、ワイドというよりは中央に絞り、両サイドバックの上がるスペースを作り出し、自身は琉球の中盤と最終ラインの間でうまくボールを受けてリズムを作るという役割を果たしていました。

59分、ジエゴ選手が中央にドリブルで切り込み、中央で受けた渡井選手から右サイドの岸本選手へ展開すると、岸本選手がドンピシャのクロスを入れ垣田選手が同点ゴールをゲット。垣田選手は意図的かわかりませんが、ポジションを取る前に李選手に肩を当てて動きを止め、結果フリーとなって簡単にゴールを決めることができていました。垣田選手は10試合振りとなる、待ちに待った待望のゴールです。

その後も攻め立てる徳島でしたが、琉球の粘り強いディフェンスを崩すことができず、勝ち越しゴールを奪えずにドローとなりました。

残念だったのは、垣田選手と代わって出場した河田選手でした。コンタクトプレーに異議を唱えるシーンが多く、最後のペナルティエリアで倒された場面について試合終了後も審判団にクレームを入れ、警告を受けてしまいました。
これで次節が累積警告で出場停止となる苦しい展開です。監督としては、メンタルコントロールが苦手な選手は起用しづらいでしょう。昨季エースとして君臨した河田選手、まずはここから改善して再度エースの座を奪い返して欲しいですね。

FC琉球

琉球スターティングメンバー

琉球のシステムは4-4-2。阿部選手欠場で上原選手の先発も予想されましたが、注目の2トップは池田選手と小泉選手が入りました。そして右サイドバックに上原牧人選手が入りました。城西国際大在学中のプレーヤー、また注目の選手が出てきましたね。

前半は徳島が引き気味だったということもあり、琉球が攻勢に出ます。
徳島の左サイドバックの裏を何度も突いてビッグチャンスを作り出していました。

そんな琉球の攻撃を牽引していたのはやはり小泉選手。中盤に落ちてボールを引き出しパスを出したり、それだけじゃなく前線に顔を出していくなど、阿部選手不在を感じさせないプレー振りでした。

このブログで、第9節の記事で注目の選手に挙げた小泉選手はもう完全に一段上の選手になりましたね。前半の先制点直後に風間選手に通したパスや、押し込まれる展開となった後半、78分頃のパスなどは本当にセンスの塊でした。今季、琉球がJ1昇格できなかった場合、琉球サポーターは小泉選手とのお別れを覚悟しなくてはならないかもしれません。
そんな小泉選手、後半の飲水タイム直前にだいぶ激高していた様子でした。少ししか映りませんでしたが、あの様子だと怒りは味方に向いていたようでした。何があったのか気になりますね。

さて、そのように押し込んでいた前半、ビッグチャンスはいくつかあったものの、なかなか得点に結びつけることができませんでした。
そんな中で左サイドの河合選手、徳島右サイドバックの岸本選手に猛然とプレッシャーをかけるとボールを奪い切り、エンドラインギリギリまでドリブルすると中央へラストパス。このパスまでで9割決まっていた感じでしたが、風間宏矢選手がしっかりと決めて先制に成功しました。
試合後に樋口監督も仰っておりましたが、この流れの良い前半にもう少し得点ができていれば、というところでしたが、この1点のリードで後半を迎えます。

後半2つも3つもギアを上げてきた徳島の攻撃に防戦一方となりました。
ほぼ前線にボールをつけられず、守備の時間が長くなる苦しい展開が続きます。
そんな展開もあってか、いつもより早い70分に上原慎也選手を投入、茂木選手と同時に投入し前線と中盤にテコ入れ。上原慎也選手の高さで長いボールを使い陣地回復も少し効果が出ましたが大勢としては大きくは変えることができませんでした。

しかし、そんな状態でも失点は1点で抑え込むことに成功。
特に残り数分のディフェンス陣の鬼気迫る迫力ある守備は感動的ですらありました。

首位チームの本拠地に乗り込んで貴重な勝ち点1を得た琉球、次からのゲームに与える効果は大きそうです。

次節の予定

徳島は次もホームで四国ダービーに臨みます。前回の四国ダービー愛媛戦は3点リードから4失点で逆転負けという屈辱を受けていますので、絶対に借りを返したいところでしょう。激戦必至の好ゲームが予想されます。

琉球は次もアウェイで山形に乗り込みます。山形は第22節、第23節と連勝中です。今節第24節は現時点でまだゲームが行われておりませんが好調なのは間違いなさそうです。今回手にした手応えをしっかり勝ち点で掴み取って欲しいですね。

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